海外で映画ビジネスに関わりたいなら

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“wrap”や”wrap up”の意味や使い方は是が非でも知っておくべき必須表現です

映画の撮影現場で働いたことがある人なら、撮影終了のクランクアップの日、ディレクターやプロデューサーが

That’s a wrap!“や“picture wrap!”とアナウンスするのを、ほぼ間違いなく聞いたことがある筈です。

But what does wrap mean in film?
でも映画における”wrap”とは、どのような意味なのでしょうか?

そこで今日は映画のみならず、あらゆるビジネスでも大変よく使われるwrapを使った表現、またwrap upの意味について解説したいと思います。

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wrapの持つ意味ニュアンス

まず”wrap”という言葉の意味とニュアンスを掴んでおきましょう。

ご存知のように日本でも品物の包装を「ラッピングする」と言ったり、日常的にも料理、調理時には「ラップ」(サランラップやクレラップなど)は欠かせないアイテムですよね?

ちなみに「食品用ラップ」は英語で

「cling wrap」 や「cling film」また 「food wrap」や「plastic wrap」と言います

で、それらラップを使った今までの経験から想像して、

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”wrap”という言葉の意味ニュアンスを「包む・巻きつける」=(coveringと捉えることは比較的簡単ではないかと思います

そのニュアンスから派生して、英単語の”wrap”には、

  • 包む(包装する)
  • 終わらせる
  • 要約する(まとめる)
  • 着こむ

というような意味があります。

何かに対して、全体を包み込んで、いい具合の体裁にうまく整える感じ
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おにぎりをラップで包み込んだようなピクチャーイメージで捉えておくとイメージしやすいと思います

ビジネスシーンからwrapを学ぼう

映画ビジネスで頻出の”wrap”表現

映画撮影の最中には、実に頻繁にwrapを使った表現(”wrap up”)を耳にします

Let’s wrap up!
さっさとやりましょう(終わらせましょう)

Let’s wrap it up!
この辺で切り上げようか

Sounds like they wrapped up shooting in Yokohama
横浜での撮影は終了したようですね

こんな感じの会話が撮影現場では日常です。

また映画では撮影終了」や「クランクアップ」も、”Picture wrap”(あるいは単に”wrap”と表現します。

Picture wrap, or simply “wrap,” is a phrase used by the Director to announce the end of production. Once the Director makes the call, “That’s a wrap!” all production stops.

“picture wrap”とは、監督が撮影終了を宣言するときに使う言葉です。監督が “That’s a wrap!”とコールするとすべての制作が終了します。

Picture wrap
撮影終了です!

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That’s a wrap!(クランクアップです!)
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It’s a wrap!(これにて、クランクアップです!)
注意:クランクアップは和製英語です

日本の映画業界にも業界用語(industry jargon)がありますが、海外ではクランクアップとは言いません。是非、覚えておいてください。英語で”Crank up”というと「(ボリュームなどを)上げる」という意味になります

参考までに、海外の英語圏では

通常「クランクイン」を”start shooting(start filming)”「クランクアップ」のことを”finish shooting(finish filming)”と表現します

さらに撮影スタッフやキャスト、その他関係者はクランクアップ後に集合し「打ち上げ」するのが恒例ですが、この「打ち上げパーティー」も英語では”wrap party”と表現します。

wrap party(日本語では「打ち上げ」)

a party for the actors and other people involved in making a film or TV show, to celebrate the end of filming

映画やテレビ番組の制作に携わった俳優や関係者が集まるパーティー。撮影の終了を祝うために行われます

The cast and crew of my feature film held a wrap party last night in Shibuya.
昨夜、渋谷で私の長編映画のキャストとスタッフが打ち上げをした

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こんな風に、映画撮影の現場では、この”Wrap”という表現は欠かせないワードです。是非、反射的に使えるようになっておきましょう!

その他ビジネスシーンでの使用例

とにかく会議や打ち合わせ、ミーティングなどを終える時や全体をまとめる時には、”wrap up”という表現は大変よく使われるフレーズです。

I was wondering how long it takes to wrap this up .
これをまとめる(完成させる)のにどれくらいの時間がかかるのかな

Let’s wrap this meeting up.
この会議は終わりにしよう

It’s time to wrap up this agenda..
そろそろこの議題も終わりにしましょう(まとめよう)

All right, we’re going to have to wrap it up there.
さて、この辺で終わりにしましょうか

まとめ

今回は「Wrap upの意味を映画ビジネスから学ぼう」と題してお送りしました。

もしあなたが近い将来、海外の映像業界やエンターテイメント業界で働きたいと考えているのなら、今日のフレーズをしっかりと覚えて、是非使いこなせるようになって欲しいと思います。

ちなみに最後になりましたが、

  • rap(心霊現象のラップ音/ラップミュージック)
  • lap(「膝」:laptop computer:ノートパソコン)

とは混同して間違いやすいので、発音や意味には注意してください。

Wがついたのが今回学んだ「包む=wrap」

なので、Wというアルファベットの形と包み込むイメージを結びつけて覚えるのが、私流のおすすめ記憶法です。

お試しください。では、また!

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You’ll never reach perfection because there’s always room for improvement.