日常生活でも事あるごとに、何か(A)と別の何か(B)を比較して、自分がより好き(好み)なのはどちらかを言い表す表現ってよくしますよね。

  • 若手のお笑い芸人なら断然Aが推しだよ、Bよりもね
  • どっちかっていうと邦画より洋画の方が好きかな
  • 今日は、ラーメンよりパスタが食べたい気分だな

挙げればキリがないくらい、この表現は日常頻出のフレーズであることが簡単にわかります。

avatar
人はそれぞれ好み(preference)があるから当然ですし、もちろん英語でも頻繁に使います。

英語でこのような比較表現をする場合、皆さんにお馴染みのフレーズは、

“prefer A to B”

だと思います。

何か(A)と別の何か(B)を比較した場合に、自分がより好きなのかを言い表すポピュラーな英語表現です。

I prefer red wine to white.
白ワインより赤ワインの方が好きです

Most Americans prefer basketball to soccer
ほとんどのアメリカ人は、サッカーよりバスケットボールを好む

Most of my friends prefer TV series to movies.
私の友人の多くは、映画よりもテレビシリーズを好みます

avatar
ただ、”prefer”という単語は良く知っているんだけど、日本人の英語話者がいまひとつ使い切れていないのも、またこの”prefer”だったりします

そのあたりを深掘りしていきましょう。

スポンサーリンク

英語上級者ならではの”prefer”の使い方

「〜の方をより好む・選ぶ・欲する」という意味の”prefer”は、何も比較表現だけじゃなく、実は

『相手に自分の要望を柔らかく婉曲的に伝える表現』

としても使えます。

例文を上げながら説明していきましょう。

avatar
例えば次の2つの文を比較してみてください

あなたは誰かから「何飲む?お茶にする?それともコーヒーがいい?」と尋ねられたとしましょう。

avatar
以下の2文は意味は同じですが、どんなニュアンスの違いを感じますか?

・Which do you want, tea or coffee?
・Which do you prefer, tea or coffee?

avatar
なんとなく微妙なニュアンスの違いを感じませんか?

わかりやすく、もう一つ例を上げてみましょう。

あなたが誰かに何か頼み事をした時、相手は「やりたくないよ」と返答しました

avatar
以下の2つの文は同じ意味ですが、2つの文にどんなニュアンスの違いを感じますか?

・I don’t want to do that.
・I prefer not to do that.

I don’t want to do that.”の方は

直截的(ストレートに)「やりたくありません」と表現しています

一方、”I prefer not to do that.“の方は

「やらなくて済むなら、やらない方を選びたいなあ」(私はそれをしないことを選びたいです)

そんな婉曲的で柔らかく、オブラートに包んだような断りの表現になっていることに気づけたのではないでしょうか?

そしてこれが、英語上級者ならではの”prefer”の使い方です。

avatar
直截的にぶっきらぼうに否定の返答をすれば角が立ちますが、やわらかく包み込んだニュアンスで表現できるのが、”prefer”の便利な使い方です

I’d prefer not to invite your colleagues.
できればあなたの同僚は招待したくないんだよね

Which would you prefer to speak English to French?
英語とフランス語、どちらでお話しされますか?

I’d prefer that you get things done a bit faster.
もう少し早く仕上げてもらえるとありがたいです

Would you prefer to speak to the CEO directly?
CEOと直接お話しされますか?

まとめ

いかがでしたか?

よく知っているけど、意外と使いこなせていない単語”prefer”を今回は取り上げてみました。

会話力を向上させるには、まだ一度も使ったことのない単語や表現を敢えて意図的に使ってみることが一番大事です。

婉曲的にやんわりと「自分のしたいことを伝えたい時」には、是非とも今度からは”want”を封印して”prefer”を使ってみてくださいね。

本日は以上です。では、また!

avatar
You’ll never reach perfection because there’s always room for improvement.